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【数列】数列のまとめ

ここでは数学Bで学習する「数列」についてまとめています。

数列とは数を並べたもののことをいい、数列それ自体は非常にシンプルですが、数列の規則について深く考察するととても奥が深く、難しい分野になります。

複利計算など実際の生活にも親和性が高く、ある規則に基づいた数値計算を行う場合には数列の知識が役に立ちますので、しっかり理解しておきましょう。

1節 数列とその和

数列

公開までしばらくお待ちください。

等差数列

初項 $a$ 、交差 $d$ の等差数列の一般項は

$$\begin{array}{rcl} a_n &=& a + (n-1)d \\\\ \end{array}$$

数列にはいくつかの種類の数列がありますが、最も基本的な数列は等差数列であると言えるでしょう。
等差数列とは何か、式としてどう表すかといったところを説明しています。

等差数列とその一般項

等差数列の和

等差数列$a_n=a + (n-1)d$の初項から第$n$項までの和$S_n$は、

$$\begin{array}{rcl} S_n &=& \cfrac{ n\{2a + (n-1)d \} }{2} \end{array}$$

等差数列$a_n$の末項を$l$とすると、

$$\begin{array}{rcl} S_n &=& \cfrac{ n(a+l) }{2} \end{array}$$

【数列】等差数列の和の公式の証明

等比数列

初項 $a$ 、交比 $r$ の等比数列の一般項は

$$\begin{array}{rcl} a_n &=& ar^{n-1} \\\\ \end{array}$$

等比数列とは何か、式としてどう表すかといったところの説明を行っています。

等比数列とその一般項

等比数列の和

等比数列$a_n=ar^{n-1}$の初項から第$n$項までの和$S_n$は、

$r \neq 1$のとき、

$$\begin{array}{rcl} S_n &=& \cfrac{a(1-r^n)}{1-r} \end{array}$$

$r = 1$のとき、

$$\begin{array}{rcl} S_n &=& na \end{array}$$

【数列】等比数列の和の公式の証明

2節 いろいろな数列

数列の和とΣ記号

$$\begin{array}{rcl} \displaystyle \sum_{k=1}^n ~(a_k + b_k) &=& \displaystyle \sum_{k=1}^n a_k + \displaystyle \sum_{k=1}^n b_k \end{array}$$

$p$ は $k$ に無関係な定数のとき、

$$\begin{array}{rcl} \displaystyle \sum_{k=1}^n pa_k &=& p \displaystyle \sum_{k=1}^n a_k \end{array}$$
$$\begin{array}{rcl} && 1. ~~ \displaystyle \sum_{k=1}^n k = \cfrac{n(n+1)}{2} \\\\ && 2. ~~ \displaystyle \sum_{k=1}^n k^2 = \cfrac{n(n+1)(2n+1)}{6} \\\\ && 3. ~~ \displaystyle \sum_{k=1}^n k^3 = \left \{ \cfrac{n(n+1)}{2} \right \}^2 \end{array}$$

$c$ は $k$ に無関係な定数のとき、

$$\begin{array}{rcl} \displaystyle \sum_{k=1}^n c = nc \end{array}$$

$r \neq 1$ のとき、

$$\begin{array}{rcl} \displaystyle \sum_{k=1}^n r^{k-1} = \cfrac{1-r^n}{1-r} \end{array}$$

Σ計算は計算の難易度が高く、その見た目からしてとっつきにくいものではありますが、その知識が必要とされる場面は多くあります。

数式の意味を理解し、正しく計算できるように練習を積んでおきましょう。

数列の和とΣ記号

階差数列

数列$a_n$の階差数列を$b_n$とし、$n \geqq 2$のとき、

$$\begin{array}{rcl} a_n &=& a_1 + \displaystyle \sum_{k=1}^{n-1} b_k \end{array}$$

階差数列を用いて一般項を求める公式の証明を行っています。

【数列】階差数列を用いて一般項を求める公式の証明

数列の和と一般項

数列 $a_n$ の初項から第 $n$ 項までの和を $S_n$ とすると、

$n \geqq 2$ のとき、

$$\begin{array}{rcl} a_n &=& S_n – S_{n-1} \end{array}$$

$n = 1$ のとき、

$$\begin{array}{rcl} a_1 = S_1 \end{array}$$

等差数列の和等比数列の和の公式で見てきたように、数列の和は、初項、交差、公比、といった一般項を決定するための条件を用いることによって求めることができました。

ここではそれとは逆に、数列の和から一般項を求めるような場合を、具体例を通して見ていきます。

数列の和と一般項

3節 漸化式と数学的帰納法

漸化式

公開までしばらくお待ちください。

数学的帰納法

数学的帰納法とは、下のような手順による証明方法のことをいいます。

自然数$n$に関する命題$P(n)$について

  1. $n=1$のとき命題が真であることを確認する。
  2. $n=k$のとき命題が真であることを仮定する。
  3. $n=k+1$のとき命題が真であることを確認する。

1〜3より、全ての自然数$n$について命題は真であると結論づける。

数学的帰納法は、「すべての自然数に対して成立する式を証明する」ような場合にとても有用な証明手法になります。

また、漸化式から数列の一般項を予想して、それを数学的帰納法を用いて証明することによって数列の一般項を決定するという方法も有名です。

数学的帰納法を用いて証明が行えそうな問題の場合は、多くの場合、数学的帰納法を用いる方法が最も簡単な証明方法になりますので積極的に使っていきましょう。

【数列】数学的帰納法の意味と証明の具体例

数列のまとめの終わりに

その他の基礎知識は後日追加予定です。

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プロフィール

-このサイトの記事を書いている人-

某国立大工学部卒のwebエンジニアです。
学生時代に塾講師として勤務していた際、生徒さんから「解説を聞けば理解できるけど、なぜその解き方を思いつくのかがわからない」という声を多くいただきました。
授業という限られた時間の中ではこの声に応えることは難しく、ある程度の理解度までに留めつつ、繰り返しの復習で覚えてもらうという方法を採らざるを得ないこともありました。
本ブログでは「数学の問題を解くための思考回路」に重点を置いています。
それらを通じて自らの力で問題を解決する力が身につくお手伝いができれば幸いです。

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