解法

【東大の入試問題を解説!】2019年度入試 東京大学 前期日程 数学(理科) 第3問


2019年度東大入試第3問目を扱います。
それでは問題を見てみましょう。

2019年度入試 東京大学 前期日程 数学(理科) 第3問

2019年度入試 東京大学 前期日程 数学(理科) 第3問(1)

マスマスターの思考回路

平面図を書くための準備として、まずは空間図形として図を描いてみましょう。

2019年度入試 東京大学 前期日程 数学(理科) 第3問(1)

マスマスターの思考回路

前提として平面\alphaは直線AEと平行です。
Pの座標によっては平面\alphaが辺APと交わる場合とそうでない場合が存在する可能性があります。
場合分けを行うために、点Pが平面\alpha上に存在すると仮定したときの点Pの座標を求めてみましょう。

AEの直線の方程式は、

    \begin{eqnarray*} z &=& \cfrac{0-(-2)}{2-0}x -2 \\\\ &=& x -2 \\\\ \end{eqnarray*}

マスマスターの思考回路

平面\alphaの平面y=0による切り口は直線であり、平面\alphaは直線AEに平行であることから傾きは1、平面\alphax切片は1であることから、y=0での平面\alphaの方程式はz=x-1となります。

y=0での平面\alphaの方程式はz=x-1であり、点P(p, 2)がこの直線上にあるとき、

    \begin{eqnarray*} 2&=&p-1 \\\\ p&=&3 \\\\ \end{eqnarray*}

マスマスターの思考回路

p=3の前後で場合分けして図示しましょう。

2 < p < 3 のとき、

2019年度入試 東京大学 前期日程 数学(理科) 第3問(1)

p = 3 のとき、

2019年度入試 東京大学 前期日程 数学(理科) 第3問(1)

3 < p < 4 のとき、

2019年度入試 東京大学 前期日程 数学(理科) 第3問(1)

となります。

2019年度入試 東京大学 前期日程 数学(理科) 第3問(2)

マスマスターの思考回路

(1)の設問での場合分けが役に立ちそうです。
平面\alphaと点Pz座標の大小関係により、八面体PABCDEの平面\alphaによる切り口の形が変わりますのでそれぞれについて見ていきましょう。

平面\alphaが八面体PABCDEと共有点を持つ辺は、

2 < p \leqq 3 のとき、辺PA, EB, EC, ED, AB, AD

3 < p < 4 のとき、辺EB, EC, ED, AB, AD, PD, PC, PB

であり、切り口が八角形となるpの範囲は、

    \begin{eqnarray*} 3 < p < 4 \end{eqnarray*}

となります。

2019年度入試 東京大学 前期日程 数学(理科) 第3問(3)

マスマスターの思考回路

八面体PABCDEの平面\alphaによる切り口のy \geqq 0, x \geqq 0の部分のみが対象となるので、平面\alphaと辺PC, PB, AB, ACとの交点を考えましょう。

平面\alphaの方程式は設問(1)で図示した結果から、

(1)   \begin{eqnarray*} z=x-1 \end{eqnarray*}

となります。

これと各辺の交点の座標を求めます。

平面αと辺PCの交点

P(p, 0, 2), C(-2, 0, 0)より、辺PCzx平面上にあり、その直線の方程式は、

    \begin{eqnarray*} z &=& \cfrac{2-0}{p-(-2)}(x-(-2)) \\\\ &=& \cfrac{2}{p+2}(x+2) \\\\ \end{eqnarray*}

であり、これを(1)式に代入すると、

    \begin{eqnarray*} x-1 &=& \cfrac{2}{p+2}(x+2) \\\\ (x-1)(p+2) &=& 2(x+2) \\\\ x(p+2-2) -p-2 &=& 4 \\\\ px &=& p+6 \\\\ x &=& \cfrac{p+6}{p} \\\\ \end{eqnarray*}

これを(1)式に代入すると、

    \begin{eqnarray*} z &=& \cfrac{p+6}{p} -1 \\\\ &=& \cfrac{6}{p} \\\\ \end{eqnarray*}

よって、平面\alphaと辺PCの交点の座標は、

(2)   \begin{eqnarray*} \left(\cfrac{p+6}{p}, 0, \cfrac{6}{p} \right) \end{eqnarray*}

となります。

平面αと辺PBの交点

P(p, 0, 2), B(0, 2, 0)について空間における直線の方程式より、直線 PB の方程式は、

    \begin{eqnarray*} \cfrac{x-p}{0-p} = \cfrac{y-0}{2-0} = \cfrac{z-2}{0-2} \\\\ \end{eqnarray*}

(3)   \begin{eqnarray*} \cfrac{p-x}{p} = \cfrac{y}{2} = \cfrac{2-z}{2} \\\\ \end{eqnarray*}

であり、これと(1)式より、

    \begin{eqnarray*} \cfrac{p-x}{p} &=& \cfrac{2-(x-1)}{2} \\\\ 2(p-x) &=& p(3-x) \\\\ x(p-2) &=& p \\\\ \end{eqnarray*}

(4)   \begin{eqnarray*} x &=& \cfrac{p}{p-2} \\\\ \end{eqnarray*}

これを(3)式に代入すると、

    \begin{eqnarray*} y &=& \cfrac{2\left(p-\cfrac{p}{p-2}\right)}{p} \\\\ &=& 2(1-\cfrac{1}{p-2}) \\\\ &=& \cfrac{2(p-3)}{p-2} \\\\ \end{eqnarray*}

(4)式を(1)式に代入すると、

    \begin{eqnarray*} z &=& \cfrac{p}{p-2} -1 \\\\ &=& \cfrac{p-(p-2)}{p-2} \\\\ &=& \cfrac{2}{p-2} \\\\ \end{eqnarray*}

よって、平面\alphaと辺PBの交点の座標は、

(5)   \begin{eqnarray*} \left(\cfrac{p}{p-2}, \cfrac{2(p-3)}{p-2}, \cfrac{2}{p-2} \right) \end{eqnarray*}

となります。

平面αと辺ABの交点

平面\alphaと辺ABの交点は点 M に一致し、その座標は、

(6)   \begin{eqnarray*} (1, 1, 0) \end{eqnarray*}

となります。

平面αと辺ACの交点

平面\alphaと辺ACの交点は点 M, N の中点に一致し、その座標は、

(7)   \begin{eqnarray*} (1, 0, 0) \end{eqnarray*}

となります。

該当範囲を図示し面積を求める

マスマスターの思考回路

平面 \alphazx 平面内で傾きを持っていますが、設問の指定は「点 (y, z) が動く範囲」とのことですので、平面 \alphayz 平面へ投影した部分の面積を求めれば良いこととなります。
つまり、ここまで求めてきた平面 \alpha と各辺の交点の x 座標を0とした点によって、求積対象の領域が規定されることとなります。
これを図示し、面積を求めましょう。

(2), (5), (6), (7)式より、求める部分を図示すると下図のようになります。

2019年度入試 東京大学 前期日程 数学(理科) 第3問(3)

この面積は、

    \begin{eqnarray*} && \cfrac{6}{p} \cdot \cfrac{2(p-3)}{p-2} \cdot \cfrac{1}{2} + 1 \cdot \cfrac{2}{p-2} \cdot \cfrac{1}{2} \\\\ &=& \cfrac{2}{2(p-2)} \left( \cfrac{6}{p} \cdot (p-3) + 1 \right) \\\\ &=& \cfrac{1}{p(p-2)} (6p-18+p) \\\\ &=& \cfrac{7p-18}{p(p-2)} \\\\ \end{eqnarray*}

となります。

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プロフィール

-このサイトの記事を書いている人-

某国立大工学部卒のwebエンジニアです。
学生時代に塾講師として勤務していた際、生徒さんから「解説を聞けば理解できるけど、なぜその解き方を思いつくのかがわからない」という声を多くいただきました。
授業という限られた時間の中ではこの声に応えることは難しく、ある程度の理解度までに留めつつ、繰り返しの復習で覚えてもらうという方法を採らざるを得ないこともありました。
本ブログでは「数学の問題を解くための思考回路」に重点を置いています。
それらを通じて自らの力で問題を解決する力が身につくお手伝いができれば幸いです。

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