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【早稲田大学の入試問題を解説!】2018年度入試 基幹理工・創造理工・先進理工 数学[III]

2018年度 早稲田大学 基幹理工・創造理工・先進理工 入試 数学[III]
の解説を行います。

それでは問題を見てみましょう。

2018年度早稲田大学 基幹理工・創造理工・先進理工 入試 数学[III]

2018年度 早稲田大学 基幹理工・創造理工・先進理工 入試 数学[III](1)

マスマスターの思考回路

無理数であることを証明するには背理法が有効です。

\sqrt[3]{p}が有理数であると仮定すると、互いに素な自然数m, nを用いて、\sqrt[3]{p}=\cfrac{n}{m}と表すことができます。

両辺を3乗すると、p=\cfrac{n^3}{m^3}となり、両辺にm^3をかけると、

(1)   \begin{eqnarray*} m^3p=n^3\\\\ \end{eqnarray*}

となります。(1)式の左辺はpの倍数なので、右辺のn^3pの倍数になります。
このときnpの倍数となるので、自然数lを用いて、n=lpと表すことができ、これを(1)式に代入すると、

    \begin{eqnarray*} m^3p=l^3p^3\\\\ \end{eqnarray*}

となりこれをp\neq 0で割ると、

(2)   \begin{eqnarray*} m^3=l^3p^2\\\\ \end{eqnarray*}

となります。(2)式の右辺はpの倍数なので、左辺のm^3pの倍数になります。
このときmpの倍数となりますが、ここまでで、npの倍数であることになっているので、mnが互いに素であることに矛盾します。

よって、\sqrt[3]{p}は無理数となります。

2018年度 早稲田大学 基幹理工・創造理工・先進理工 入試 数学[III](2)

マスマスターの思考回路

等式の証明なので、与えられた条件式を代入し計算していけば良いでしょう。

a(\sqrt[3]{p})^2+b\sqrt[3]{p}+c=0cについて解くと、

(3)   \begin{eqnarray*} c= -a(\sqrt[3]{p})^2-b\sqrt[3]{p} \\\\ \end{eqnarray*}

となります。よって、

    \begin{eqnarray*} && ap + b(\sqrt[3]{p})^2 + c\sqrt[3]{p} \\\\ &=& ap + b(\sqrt[3]{p})^2 + (-a(\sqrt[3]{p})^2-b\sqrt[3]{p})\sqrt[3]{p} \\\\ &=& ap + b(\sqrt[3]{p})^2 -ap -b(\sqrt[3]{p})^2 \\\\ &=& 0 \\\\ \end{eqnarray*}

以上により、

(4)   \begin{eqnarray*} ap + b(\sqrt[3]{p})^2 + c\sqrt[3]{p} = 0 \end{eqnarray*}

が証明されました。

2018年度 早稲田大学 基幹理工・創造理工・先進理工 入試 数学[III](3)

マスマスターの思考回路

(2)と同様に進めましょう。

bc-a^2p+(b^2-ac)\sqrt[3]{p}に(3)式を代入すると、

    \begin{eqnarray*} && bc-a^2p+(b^2-ac)\sqrt[3]{p} \\\\ &=& b( -a(\sqrt[3]{p})^2 - b\sqrt[3]{p} ) -a^2p+ \{b^2 - a (-a(\sqrt[3]{p})^2-b\sqrt[3]{p}) \}\sqrt[3]{p} \\\\ &=& -ab(\sqrt[3]{p})^2 - b^2 \sqrt[3]{p} -a^2p + b^2 \sqrt[3]{p} - a (-a(\sqrt[3]{p})^2-b\sqrt[3]{p})\sqrt[3]{p} \\\\ &=& -ab(\sqrt[3]{p})^2 - b^2 \sqrt[3]{p} -a^2p + b^2 \sqrt[3]{p} +a^2p +ab(\sqrt[3]{p})^2 \\\\ &=& 0 \\\\ \end{eqnarray*}

以上により、

(5)   \begin{eqnarray*} bc-a^2p+(b^2-ac)\sqrt[3]{p} = 0 \end{eqnarray*}

が証明されました。

2018年度 早稲田大学 基幹理工・創造理工・先進理工 入試 数学[III](4)

マスマスターの思考回路

(2), (3)とは趣向が異なり、単純に代入すれば済むということではなさそうです。

a(\sqrt[3]{p})^2+b\sqrt[3]{p}+c=0が成立するとき、a=b=c=0とならなければならないのは\sqrt[3]{p}が無理数であることが原因になります。(右辺が0(有理数)なため、左辺も有理数でなければならない。)

よって、\sqrt[3]{p}が無理数であることを利用して進めていけば良さそうです。
無理数であるということは、整数を用いた分数で表せないということですので、これを切り口に進めましょう。

b^2-ac \neq 0のとき、(5)式を\sqrt[3]{p}について解くと、

    \begin{eqnarray*} \sqrt[3]{p} = \cfrac{a^2p - bc}{b^2-ac} \end{eqnarray*}

となりますが、\sqrt[3]{p}が整数を用いた分数の形で表せてしまっていることが、(1)で示した「\sqrt[3]{p}が無理数であること」に矛盾します。

よって、

(6)   \begin{eqnarray*} b^2-ac = 0 \end{eqnarray*}

となります。このとき、(5)式は

(7)   \begin{eqnarray*} bc-a^2p = 0 \end{eqnarray*}

となります。

(7)式より、a\neq 0とすると、

(8)   \begin{eqnarray*} p = \cfrac{bc}{a^2} \end{eqnarray*}

a\neq 0を仮定していますので、(6)式もaで割ることができ、c = \cfrac{b^2}{a}となります。これを(8)式に代入すると、

    \begin{eqnarray*} p = \cfrac{b^3}{a^3} \end{eqnarray*}

この両辺の三乗根をとると、

    \begin{eqnarray*} \sqrt[3]{p} = \cfrac{b}{a} \end{eqnarray*}

となり、\sqrt[3]{p}が無理数であることに矛盾します。

よって a=0となり、(6)式より b=0、(3)式より c=0となるので、

    \begin{eqnarray*} a=b=c=0 \end{eqnarray*}

が証明されました。

プロフィール

-このサイトの記事を書いている人-

某国立大工学部卒のwebエンジニアです。
学生時代に塾講師として勤務していた際、生徒さんから「解説を聞けば理解できるけど、なぜその解き方を思いつくのかがわからない」という声を多くいただきました。
授業という限られた時間の中ではこの声に応えることは難しく、ある程度の理解度までに留めつつ、繰り返しの復習で覚えてもらうという方法を採らざるを得ないこともありました。
本ブログでは「数学の問題を解くための思考回路」に重点を置いています。
それらを通じて自らの力で問題を解決する力が身につくお手伝いができれば幸いです。

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