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学校や塾では教えてくれない、元塾講師の思考回路の公開

公式

【場合の数】同じものを含む順列の公式

【場合の数】同じものを含む順列の公式

順列は、「異なる」いくつかのものを並べることを対象としますが、同じものを含んだ順列はどのように考えれば良いのでしょうか?

同じものを含む順列は、順列という名前ではありますが、実は組み合わせを用いて考えることができます。

ここでは同じものを含む順列の公式の紹介と解説を行います。

同じものを含む順列の公式

n個のもののうち、p個が同じもの、q個は別の同じもの、r個はまた別の同じもの、\cdots 、であるとき、これらn個全てを用いて得られる順列の総数は、

    \begin{eqnarray*}\cfrac{n!}{p!q!r!\cdots}\end{eqnarray*}

(ただし、p + q + r + \cdots = n

同じものを含む順列の公式の説明

例えばAを3個、Bを2個、Cを4個の合計9個の文字を並べるときの並べ方の総数を考えます。

並べ方を考えるときには、並べるものを「空席」に配置していくように考えることで理解しやすくなります。
ここでいう空席とは下のようなものです。

123456789
□□□□□□□□□

上の9個の空席のうち、3個の空席にAを3個を並べる場合を考えると、その並べ方は、

    \begin{eqnarray*}{}_9 \mathrm{C} _3\end{eqnarray*}

となります。

マスマスターの思考回路

並べるのだから順列で考え、{}_9 \mathrm{P} _3通りでは?
と思われるかと方もおられるかと思いますが、同じものを並べているため、その並び順自体は考慮対象外となります。

3個のAを並べると、AAAしか並べ方がありませんよね?仮にこれを並べ替えたとしても区別がつきませんので、それは並べ方として1通りとはみなさないということです。

9個の空席のうちの3個を、3個のAを配置する席として選ぶ総数は{}_9 \mathrm{C} _3通りであり、3個のAをどの3個の空席に配置するか(つまりA自体の並べ方)は1通り、よって{}_9 \mathrm{C} _3×1 = {}_9 \mathrm{C} _3となります。

残った空席6個にBを2個並べる場合を考えると、その並べ方は、

    \begin{eqnarray*}{}_6 \mathrm{C} _2\end{eqnarray*}

となります。

残った空席4個にCを4個並べる場合を考えると、その並べ方は、

    \begin{eqnarray*}{}_4 \mathrm{C} _4\end{eqnarray*}

となります。

以上により、Aを3個、Bを2個、Cを4個の合計9個の文字を並べるときの並べ方の総数は、

    \begin{eqnarray*}{}_9 \mathrm{C} _3 \cdot {}_6 \mathrm{C} _2 \cdot {}_4 \mathrm{C} _4\end{eqnarray*}

となります。

これを一般化し、Aをp個、Bをq個、Cをr個の合計n個の文字を並べるときの並べ方の総数は、

    \begin{eqnarray*}{}_n \mathrm{C} _p \cdot {}_{n-p} \mathrm{C} _q \cdot {}_{n-p-q} \mathrm{C} _{r}\end{eqnarray*}

となり、これを計算すると、

    \begin{eqnarray*}&& \cfrac{n!}{p!(n-p)!} \cdot \cfrac{(n-p)!}{q!(n-p-q)!} \cdot \cfrac{(n-p-q)!}{r!(n-p-q-r)!} \\\\&=& \cfrac{n!}{p!q!r!(n-p-q-r)!} \\\\&=& \cfrac{n!}{p!q!r!\{n-(p+q+r)\}!} \\\\\end{eqnarray*}

ここで、p+q+r=nなので、

    \begin{eqnarray*}&& \cfrac{n!}{p!q!r!\{n-(n)\}!} \\\\&=& \cfrac{n!}{p!q!r!0!} \\\\&=& \cfrac{n!}{p!q!r!1} \\\\&=& \cfrac{n!}{p!q!r!} \\\\\end{eqnarray*}

よって、

n個のもののうち、p個が同じもの、q個は別の同じもの、r個はまた別の同じもの、(ただしp+q+r=n)であるとき、これらn個全てを用いて得られる順列の総数は、

    \begin{eqnarray*} \cfrac{n!}{p!q!r!} \end{eqnarray*}

により求められます。

これをさらに一般化すると、

n個のもののうち、p個が同じもの、q個は別の同じもの、r個はまた別の同じもの、\cdots 、であるとき、これらn個全てを用いて得られる順列の総数は、

    \begin{eqnarray*}\cfrac{n!}{p!q!r!\cdots}\end{eqnarray*}

(ただし、p + q + r + \cdots = n

によって求めることができます。

同じものを含む順列の公式の説明の終わりに

いかがでしたか?

順列といえど、同じものが含まれている場合はその並び順は考慮しません。
並び順を無視し組み合わせで考えるというのが、同じものを含む順列の考え方の基礎になりますので覚えておきましょう。

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