【基礎知識】乃木坂46の「いつかできるから今日できる」を数学的命題として解釈する
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基礎知識
公式
今回は三次方程式の解と係数の関係について解説します。
二次方程式の解と係数の関係は知らなくても(使わなくても)何とか対処できますが、三次方程式の解と係数の関係は、知っていないと対処できないことが多くなるかと思います。
それは、二次方程式は解の公式を用いて機械的に解を求められる一方、三次方程式については因数定理を利用して解を「探す」ことになるからです。
解を探したとしても見つかる保証はありませんので、対処不能となる可能性があるということになります。
二次方程式の解と係数の関係ほど使う頻度は多くないですが、ぜひ身につけておきましょう。
三次方程式の解と係数の関係とは次のことをいいます。
三次方程式$ax^3+bx^2+cx+d=0$の解が$x=\alpha,~\beta,~\gamma$であるとき、
が成り立つ。
二次方程式の解と係数の関係の証明と同様の方法で導くことができます。
三次方程式
$$\begin{align} ax^3+bx^2+cx+d=0 \\ \end{align}$$を考えます。
(1)式の解を$\alpha,~\beta,~\gamma$とすると、$ax^3+bx^2+cx+d=0$は、次のように因数分解することができます。
$$\begin{align} a(x-\alpha)(x-\beta)(x-\gamma) = 0 \end{align}$$(2)式の左辺を$x$について降べきの順に整理すると、
$a(x-\alpha)(x-\beta)(x-\gamma) \\$
$=a(x^2 -\beta x -\alpha x +\alpha\beta)(x-\gamma) \\$
$=a(x^2 – (\alpha + \beta)x +\alpha\beta)(x-\gamma) \\$
$=a(x^3-\gamma x^2 – (\alpha + \beta)x^2 +(\alpha + \beta)\gamma x +\alpha\beta x -\alpha\beta\gamma) \\$
$=a[x^3 – (\alpha + \beta + \gamma)x^2 + \{ (\alpha + \beta)\gamma +\alpha\beta \}x – \alpha\beta\gamma ] \\$
$=a[x^3 – (\alpha + \beta + \gamma)x^2 + (\alpha\beta + \beta\gamma + \gamma\alpha)x -\alpha\beta\gamma ] $
よって、
$ax^3 – a(\alpha + \beta + \gamma)x^2 + a(\alpha\beta + \beta\gamma + \gamma\alpha)x -a\alpha\beta\gamma = 0 \cdots\cdots (3)$
となります。
(1)式と(3)式は同じものでなければならない(つまり係数が同じでなければならない)ので、各項の係数を比較すると、
$$\begin{array}{rcl} – a(\alpha + \beta + \gamma) &=& b \\\\ a(\alpha\beta + \beta\gamma + \gamma\alpha) &=& c \\\\ -a\alpha\beta\gamma &=& d \end{array}$$が成り立ち、これを整理すると、
であることが導かれます。
【基礎】方程式・式と証明のまとめ
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-このサイトの記事を書いている人-
某国立大工学部卒のwebエンジニアです。
学生時代に塾講師として勤務していた際、生徒さんから「解説を聞けば理解できるけど、なぜその解き方を思いつくのかがわからない」という声を多くいただきました。
授業という限られた時間の中ではこの声に応えることは難しく、ある程度の理解度までに留めつつ、繰り返しの復習で覚えてもらうという方法を採らざるを得ないこともありました。
本ブログでは「数学の問題を解くための思考回路」に重点を置いています。
それらを通じて自らの力で問題を解決する力が身につくお手伝いができれば幸いです。
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