基礎知識

【極限】対数関数の発散速度

ここでは、\cfrac{\infty}{\infty} の不定形の極限の中でも特に重要な、対数関数と多項式関数の極限の題材を扱います。

対数関数の極限

対数関数の発散速度は多項式関数のそれよりも小さく、次の式が成立します。

    \begin{eqnarray*} \lim_{x \to \infty} \cfrac{(\log x)^n}{x} &=& 0 \\\\ \end{eqnarray*}

対数関数の極限の証明

指数関数の発散速度は多項式関数のそれよりも大きいことから、

    \begin{eqnarray*} \lim_{x \to \infty} \cfrac{x^n}{e^x} &=& 0 \\\\ \end{eqnarray*}

が成り立ち、上式において、e^x=yとおくと、x=\log y なので、

    \begin{eqnarray*} \lim_{y \to \infty} \cfrac{(\log y)^n}{y} &=& 0 \\\\ \end{eqnarray*}

yx に置き換えると、

    \begin{eqnarray*} \lim_{x \to \infty} \cfrac{(\log x)^n}{x} &=& 0 \\\\ \end{eqnarray*}

よって、

    \begin{eqnarray*} \lim_{x \to \infty} \cfrac{(\log x)^n}{x} &=& 0 \\\\ \end{eqnarray*}

が証明されました。

対数関数の極限の説明の終わりに

本記事で説明した対数関数の極限は、その証明に用いた指数関数の極限の式と本質的に同じものです。

対数関数は指数関数の逆関数ですから、指数関数の発散速度が多項式関数のそれよりも大きいことを認めた場合には、対数関数のそれが小さくなることは想像に難くありませんね。また、

    \begin{eqnarray*} \lim_{x \to \infty} \cfrac{(\log x)^n}{x} &=& 0 \\\\ \end{eqnarray*}

という式は暗記する必要はなく、無限大のときには対数関数は多項式関数よりもはるかに小さいということを覚えておくようにしましょう。

また記述式回答において、証明せずにこの極限値を使うことは減点の対象となる可能性がありますので注意してください。

【公式】覚えておくべき有名な極限のまとめ

プロフィール

-このサイトの記事を書いている人-

某国立大工学部卒のwebエンジニアです。
学生時代に塾講師として勤務していた際、生徒さんから「解説を聞けば理解できるけど、なぜその解き方を思いつくのかがわからない」という声を多くいただきました。
授業という限られた時間の中ではこの声に応えることは難しく、ある程度の理解度までに留めつつ、繰り返しの復習で覚えてもらうという方法を採らざるを得ないこともありました。
本ブログでは「数学の問題を解くための思考回路」に重点を置いています。
それらを通じて自らの力で問題を解決する力が身につくお手伝いができれば幸いです。

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