【基礎知識】乃木坂46の「いつかできるから今日できる」を数学的命題として解釈する
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基礎知識
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「微分はかすかに分かる、積分は分かったつもり」などと古くから言われますが、そのようにならないよう、定義からしっかり理解しておきましょう。
ここでは微分の定義とその意味について解説していきます。
次の式で表される$f'(x)$を$f(x)$の微分(または導関数)という。
$$\begin{array}{rcl} f'(x) = \displaystyle \lim_{h \to 0} \frac{f(x + h) -f(x)}{h} \end{array}$$なぜ、微分はそのような式で定義されるのでしょうか?
微分とは何を意味しているのでしょうか?
微分の意味について考えていきましょう。
下図のように、関数$y=f(x)$上に二点$A, B$をとります。

直線$AB$の傾きは、上図から、
$$\begin{array}{rcl} \cfrac{f(b)-f(a)}{b-a} \end{array}$$であり、これを、$x$が$a$から$b$まで変化するときの$f(x)$の平均変化率といいます。
次に、上図の点Bを点Aに無限に近づけた場合を考えます。
上の動画から、点$B$が点$A$に重なるとき、直線$AB$は$y=f(x)$の点$A$における接線になります。
この接線の傾きを、
と表し、これを$x=a$における$f(x)$の微分係数といいます。
ここで、$b-a=h$とおくと、$b$が$a$に近くとき($b \to a$と表します)、$h \to 0$となりますので、微分係数は次の式で表すこともできます。
$$\begin{array}{rcl} \lim_{h \to 0} \cfrac{f(a + h)-f(a)}{h} \end{array}$$$x$の値を$a$に限定せずに$x$のままで微分係数の式を表現すると、
$$\begin{array}{rcl} \lim_{h \to 0} \cfrac{f(x + h)-f(x)}{h} \end{array}$$となり、これを$f(x)$の微分(または導関数)といい、$f'(x)$と表します。
これにより、微分の定義は
という式で表されるということになります。
そして微分の意味は、関数のある点における接線の傾きであるといえます。
いかかでしたか?
微分を微かにではなく、しっかり理解できましたか?
微分の考えの根本は、関数上の離れた二点を一点に重なるように無限に近づけることにあります。
これにより、ある点からごく近いある点へどのように移動すればたどり着けるのかが分かるようになり、もともとは離れていた二点の間の部分の関数の挙動を知ることができるようになります。
つまりそれは、微分することにより、関数の概形自体が分かるということを意味します。
微分を用いれば三次関数や四次関数にとどまらず、どのような関数の概形をも知ることができます。
また、一般的に物理法則は微分方程式で記述されますので、それを解くためには微分積分の知識が必須となります。
微分積分は高校数学で最も重要な分野であり、大学入試でも頻出の内容となりますので、十分に理解し使いこなせるようになっておきましょう。
【数II】微分法と積分法のまとめ
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-このサイトの記事を書いている人-
某国立大工学部卒のwebエンジニアです。
学生時代に塾講師として勤務していた際、生徒さんから「解説を聞けば理解できるけど、なぜその解き方を思いつくのかがわからない」という声を多くいただきました。
授業という限られた時間の中ではこの声に応えることは難しく、ある程度の理解度までに留めつつ、繰り返しの復習で覚えてもらうという方法を採らざるを得ないこともありました。
本ブログでは「数学の問題を解くための思考回路」に重点を置いています。
それらを通じて自らの力で問題を解決する力が身につくお手伝いができれば幸いです。
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